黒手団1

Hidden Schemes Unveiled

DIRTY SECRETS OF THE BLACK HAND: PART I

 黒手団。
 物を知らない若輩たちからはサバトの別称として誤解されているこの名前には、彼らには想像も及ばないほど恐ろしく、そして深遠な意味が込められています。カマリリャとサバトが血みどろのオープン・ウォーを展開する中、黒手団はそんな慮外者らをあざ笑いながら、ワールド・オブ・ダークネスのヴェールの向こう側からすべてを観察し、すべてを操り、そしてすべてに勝利しようとしているのです。

 数千年のカイン人の歴史の背後で途方もない謀略を織りなしてきた“第三の”派閥。その秘密の一端をここで垣間見ることにしましょう。


ヴェールの向こう側で

The Most Hidden

 いささか物を知っている長老ならば「黒手団」についてこう説明を加えるでしょう。
「サバトの中で最も忠実にして最も凶悪な戦闘集団。右の手のひらに黒い三日月を入れ墨した恐るべき破壊のもたらし手」と。

 確かにこれは真実です。しかしこの後ろ側には、巧妙に隠蔽されたさらに恐ろしい真実が隠されているのです。それは、謎と矛盾に満ちた神秘的なカルト集団の姿です。彼らを味方としているサバトですら、その時に不可解な行動に怖れと戸惑いを隠せないのです。サバトの中では黒手団について次のような噂と疑念が流れています。

 はたしてこうした不気味な風説のどれが真実でどれがただの伝説なのかは、普通のサバトたちにはほとんど知るすべもありません。黒手団はあまりにも秘密主義であり、あまりにも底知れぬ強さを持っているからです。

 が、真実はこうです。黒手団はサバトの一部ではなく、ましてやカマリリャでもアンコニュでもない、まったく別の派閥なのです。サバト創設の直後、太古より連綿と続いてきた「タル・マヘ・ラ」(Tal'Mahe'Ra)またの名を「マヌス・ニグルム」(Manus Nigrum)すなわち“黒き手”という秘密結社は、サバトの味方となって、破壊と混沌をサバトの敵にまきちらしました。以来、タル・マヘ・ラは「黒手団」と呼ばれるようになり、サバトの中のメンバーを「偽りの黒手団」(False Hand)と蔑む一方で、本来のメンバーたちは「真の黒手団」(True Hand)として古来よりの伝統と目標を護り続けてきたのです。「偽りの黒手団」は「真の黒手団」がサバトに据えた尖兵でしかありません。事実、「偽り」の中のわずか六十人ほどしか「真」には属していないのです。その他の若い「黒手団」たちは、この恐るべき結社のほんの表層しか知ることはできません。
 そしてさらに恐るべきことに、サバトだけではなく、カマリリャに属する強大な長老のうち約四十人が「真の黒手団」に忠誠を誓っています。彼らはカマリリャの若者たちを駒として黒手団の利益のために操っているのです。これに加えて、中近東ではアサマイト、セト人、そして東洋の吸血鬼の間に、約五十人の黒手団が存在しています。

 このように「真の黒手団」は世界中にその網の目を張り巡らせていますが、彼らはヴァンパイアのみで構成されているわけでもありません。そのメンバーの中には、マミー(ミイラ)、魔狼(Abomination:吸血鬼化したワーウルフ)、そして少数のメイジやレイスまでもが含まれています。黒手団の真の員数は二百人足らずではありますが、その影響力と支配力は莫大なものがあります。黒手団の手先は、ゲヘナ教団、参議、アンコニュ、執行官、公子、大司教、古老、まれに護法官の中にまでいることがあるのです。また、「真の黒手団」は四つのグール一族と数グループのメイジたちを従えて、無数の幼童や若輩を自在に操っているのです。

 ただ、黒手団は強大な影響力を持ってはいますが、同時に三つの世界に目を光らせなければならないため、どうしても力が分散してしまう傾向にあります。三つの世界とは、まずこの地上世界、そしてレイスの暮らす冥界、メイジの分け入る深影界(Deep Umbra:虚無の待ち受ける僻遠の異界)のことです。さらに、黒手団は共通の大義を共有してはいますが、個々のメンバー各人の目的意識や行動動機は千差万別です。このことが過去幾度も黒手団の作戦を遅滞させてきたのもまた事実なのです。

黒手団の大義

 黒手団の目的がいったい何であるのか、それはワールド・オブ・ダークネスに住まう異形の存在たちのほとんどにとって不可解かつ未知な題目です。黒手団について語る者は、その目標が世界制覇であると主張することがよくありますが、実のところ黒手団の大義はそんな卑俗なことにはありません。

 黒手団は、「アンテデルヴィアンに仕え、ゲヘナの軍勢の将帥として選ばれること」こそ大義と信じています。黒手団のメンバーは、この現代においてアンテデルヴィアンのしもべとなりうる有能な者ならば滅ぼすつもりはありませんし、時至るまでは、黒手団こそが真の敵であることを悟られぬよう、何も知らぬ他の長老をお互いに共食いさせておくよう仕向けているのです。

 ただし、黒手団がカマリリャやサバトの連中よりもことさら邪悪、というわけでもありません。彼らはただ他のヴァンパイアたちとは異なる世界観と見解を持っているだけなのです。事実、黒手団は、生存に必要な以上に人間を喰らうのは無益だと考えています。賤民をただ富や権力や快楽を求めるためだけに浪費するのは、黒手団にとっては冒涜的な所業なのです。黒手団のメンバーは自らを「人類の守護者」と見ているくらいなのです。

 そしてもうひとつ。
 この世に忌まわしき『造躯』(Vicissitude)をもたらしたのは、他ならぬ黒手団です。黒手団に属するツィミーシィのひとりによって深影界よりもたらされたこの異界のパワーは、あっという間にこの氏族を席巻し【訓え】として定着しました。そして現在、『造躯』はサバト内で広く普及してしまっています。
 しかしこのパワーは、いわば病原菌のごとき異界の知的存在だったのです。『造躯』は人間であろうと超自然の存在であろうと、感染した者の肉体と精神、そして魂そのものを歪めてしまいます。高いレベルの『造躯』を有する者は、もはや本来の心と魂を失い、忌まわしき異界の魔「魂喰らい」(Souleater)と化してしまうのです。このような悪しき存在をこの世に招き入れた黒手団は、その責を償うため、「魂喰らい」と『造躯』を根絶するための「闇の聖戦」(the Shadow Crusade)を果たすべき大義として、大昔から繰り広げています。


タル・マヘ・ラ、真実の秘史

History of Tal'Mahe'Ra

 黒手団の起源は、大叛乱よりはるか数千年の昔にさかのぼることができます。その頃、中東に、死と霊魂と死の恐怖について知識を集め、研鑽に励んでいた「タル・マヘ・ラ」というユーサナトス・メイジ(メイジのトラディション参照)の一集団がありました。研究の過程で、彼らは死後の生について知るためにアンデッドであるヴァンパイアに接触を試みました。しかし、ヴァンパイアもまた死後の生や冥界については何一つ知らなかったのです。これには驚いたメイジたちでしたが、カイン人に餌食や寝処などを提供して、やがてタル・マヘ・ラの一員として組み込んでいったのです。

 数百年の時が過ぎ、タル・マヘ・ラの死と死後に関する研究は進んでいきました。彼らはヴァンパイアの血の力を熱心に調べて、〈血の契り〉をこうむることなくグールとなれるような血の秘薬までも作り出すことに成功しました。一説によれば、後にツィミーシィの叛徒たちに〈血の契り〉を破るやり方を伝授したのはタル・マヘ・ラであると言われています。メイジたちはメンバーとなったヴァンパイアたちにも死と魔術の教理と手法を教え込みました。しかし〈抱擁〉を受けるメイジはごく少数でした。なぜなら〈抱擁〉は彼らから魔術の力を奪ってしまったからです。タル・マヘ・ラはこの時期、二十名たらずの小さなグループだったと言われています。そしてその成員のほとんどはメイジでした。が、ヴァンパイアがだんだん多くなるにつれ、アンテデルヴィアンに関する教理が生まれてきたのです。

 紀元前五百年頃、タル・マヘ・ラの主導権はヴァンパイアたちに移りました。それ以前からすでに人間の社会に影響力を伸ばしていた彼らでしたが、結社の支配権を握ってからはヨーロッパへと進出を始めました。こうしてヨーロッパに定着したメンバーたちと東方のユーサナトス・メイジとの連絡は途絶えてしまいましたが、中東に残ったカイン人たちはその後もずっと死の魔術師たちとのつながりを保ち続けます。ヨーロッパではタル・マヘ・ラは伸張して、血の魔術を駆使するヴァーベナの魔女たちとも親交を深めました。

 紀元前450年頃、「背信者戦争」(War of Betrayers)が勃発し、タル・マヘ・ラは東西に分裂しました。この戦争の発端が何であったのかは黒手団のメンバーの間でも意見が分かれており、ある者は冥界に関する問題であったと、またある者はアンコニュやセト人の介入のせいだ、と説いています。いずれにせよ、この戦争は冥界の表層部である「影の国」(Shadowland:レイス・イントロダクション参照)で主に展開されました。最終的に東西両軍が和平協定を結びましたが、もはや以前のような親密な関係は失われてしまったのです。これ以後、東西はそれぞれ別々の道、別々の手法をもって歩むことになります。本来の神秘結社としての伝統を維持したのは東方派でしたが、彼らもアサマイトやセト人の影響を大きく受けることになりました。西方派はヨーロッパのカイン人とヴァーベナ・メイジを主体として新しい実践法を模索し、世俗の政治にも積極的に関わっていきました。やがて西方派は冥界への関心を次第に薄れされていきます。

大叛乱以後

 大叛乱は西方派にとって一大転機となりました。当時、西方派は、人間社会の支配権を巡って、ツィミーシィ、ラソンブラ、そしてブルハーの三氏族と相争っていました。この闘争に勝利し、アンテデルヴィアンの帰還を容易ならしめるために、タル・マヘ・ラ(西方派。以後別記なくば西方派を指す)は教会を扇動してヴァンパイア狩りに向かうよう仕向けたのです。が、この作戦は思いも寄らぬほど被害を広げ、ヨーロッパじゅうが異端審問の嵐に巻き込まれたのです。人間社会とのつながりを失い恐怖したカイン人の長老たちは、自分の不死を守るために若者を犠牲にしました。この結果、大叛乱が発生しました。タル・マヘ・ラは長老どもを殺すためにこの若者たちに「マヌス・ニグルム」すなわち「黒手団」と名乗って加担したのです。この弾圧の時代に、ヴァーベナの魔女たちとの連絡は断絶しました。彼らは、魔女狩りとタル・マヘ・ラの生き残りの犠牲となったのです。

 カマリリャが創設されると、タル・マヘ・ラのメンバーはこの組織に潜入して、猛り狂うサバトの若者たちとの力の均衡を保つことに腐心しました。この両派閥の反目を利用すれば、かつてないほどの不和と混乱をカイン人たちの間に振りまけると考えたからです。「黒手団」はソーンズ協定の後もサバトに残りました。こうして、タル・マヘ・ラ西方派あらため「黒手団」は、カマリリャとサバトの両方に橋頭堡を置いたまま、次の時代へのステップを踏んだのです。一方、東方派は依然自らを「タル・マヘ・ラ」と呼んでいましたし、強大でしたが、西方でのごたごたには一切関与するそぶりを見せませんでした。

 カマリリャとサバトとの戦争中、サバト内の「真の黒手団」たちは、「偽りの黒手団」を組織して、サバト最強のエリート戦闘集団に仕立て上げました。熾天使(Seraphim)の司令のもと、彼ら「偽り」のメンバーたちは何も知らぬまま「真の黒手団」の手先となってはたらくことになりました。派閥の戦争が鎮静化すると、サバトでは「啓発の道」の開発が進みましたが、特に黒手団は「死と魂の道」を作り上げることに大きな役割を果たしました。また、この頃には、(摂政は一度もそうなったことはありませんが)大司教や古老などのサバトの要職の中にはかなりの数の「真の黒手団」が入り込んでいました。

 17世紀、東方派に異変が起きました。東方派は冥界「影の国」の都市エノクに本拠を置いていましたが、内戦の再燃に備えて、大叛乱直後から西方派に対して門戸を閉ざしていました。しかし、絶え間ないアサマイトやセト人との戦いによって東方派は衰退し、ついに冥界のレイス王たちによってエノクは攻撃され陥落の憂き目を見たのです。この窮地に際して、東方派は長らく交渉を絶っていた西方派に救援を求め、西方派はエノクの共同統治を条件にこれに応じました。この「エノク協定」(Treaty of Enoch)の取り決めによって、以後、黒手団の最高指導者「デル・ロウ」(Del'Roh)が長老たちによって選出され、派閥全体を監督することになりました。結局、エノク奪還には三年強の時間がかかり、その後、東西両派の交流は活発化しました。18世紀末、東西両派は協力してエノクの再建にあたり、さらにその絆を深めました。これ以後、派閥全体が「黒手団」と呼ばれるようになり、特に年老いたメンバーだけが「タル・マヘ・ラ」の呼称を使うようになったのです。

 サバト内戦の勃発は、黒手団に危機感を抱かせました。カマリリャに潜入している黒手団のメンバーは、カマリリャが弱体化したサバトの抹殺に乗り出さないように動き、サバトは何とか生き残ることに成功しました。しかし、「偽りの黒手団」が内戦で活躍したことで、思わぬ逆効果が生じました。自分たちの抱える下位派閥の強力さを知ったサバトの指導者たちは、その力を怖れるようになったのです。有能な新しい指導者が現れ、サバト内での黒手団の影響力を弱めることに腐心しました。「真の黒手団」の政治工作によって「偽りの黒手団」の解体はまぬがれましたが、この弱体化政策の影響はぬぐいがたく、これ以後、黒手団はかつてほど自由に活動できないようになりました。

 また、「偽りの黒手団」の中でも自分たちの背後で動くより大きな陰謀に気づき始めた者たちがいました。能天使のジュリアンという人物は、この陰謀が悪魔崇拝者によるものだと確信し、サバト内での異端審問を強めるようはたらきかけました。「真の黒手団」はこれにすばやく反応し、ジュリアンとその一派を壊滅させましたが、彼の強化したサバト異端審問会(Sabbat Inquisition)は現在に至るまで、黒手団にとってあなどりがたいライバルとして存在し続けているのです。

ゲヘナ間近

 現在、黒手団はアンテデルヴィアンの復活に備える準備を着々と進めています。カマリリャとサバトにいる黒手団の指導者たちは、将来の計画をひそかに練っています。彼らはカマリリャとサバトの間の反目を煽り、真の敵が誰かということに気づかせないよう細心の注意を払っているのです。その一方で、東方派は、セト人とアサマイト、そして東洋の吸血鬼との闘争に明け暮れています。

 カマリリャ内の黒手団は、氏族の創始者の帰還を目前に控えて、活動を活発化させています。約十数名の公子は「真の黒手団」のメンバーであり、少なくとも四十人の参議、ひとりの護法官もまた秘密の名簿に名を連ねています。黒手団はひそかに緊密な連絡をとって、来たるべき時を待っているのです。

 サバト内では、黒手団は従来どおりサバトの精鋭としての役目をつとめています。さまざまなサバトの活動に深く関わっている彼らは、同時に派閥内での強力な政治勢力でもあります。黒手団は、かつて都市の征服において投入されたエリート戦闘部隊としてその名をはせていますが、サバト内戦以降は、この目的のために彼らが召集されたことはほぼ一度もありません。

 黒手団の「闇の聖戦」は新たな段階に入っています。「魂喰らい」はもはやただ感染するだけではなく、まったく新たな種族を作り出すに至っているからです。悪魔崇拝者、人間、ヴァンパイア、メイジ、レイス、その誰彼ともなく「魂喰らい」はその魔手を伸ばしています。黒手団の聖戦はますますその困難を増しているのです。これに加えて、黒手団の中に大義に反した行動をとっている党派があるという噂も流れています。

 黒手団は一貫して、人類を守り、導き、そしてよりよき未来をもたらすことをつとめとしてきました。この派閥は人間こそこの惑星で最も貴重な資産であると見ているのです。しかし、あくまで彼らの見ているのは人類“全体”であって、個々の人間の命はかろんじられる傾向にあるのです。


黒手団の階位

Black Hand Hierarchy

 黒手団の中では、本人の実力に加えて年齢と叡智も指導者を決める際の重要な判断基準になります。黒手団の長老たちはいずれも非常に強力かつ有能です。彼らの頂点に立つのが、強大な力を持つ謎の人物「デル・ロウ」です。当代のデル・ロウは、すでに二百五十年以上の長きにわたってエノクに座し、黒手団を率いてきています。彼女(そう、女性です)は極めて強大かつ聡明、柔軟でカリスマに満ちあふれた完璧な指導者であり、その力をいかにして手に入れたかについてはいろいろと暗い噂がつきまとっています。

 デル・ロウの下で補佐官として仕えるのが十人の「熾天使」(Seraphim)たちです。彼らのうち三人はサバト出身、二人はカマリリャ出身、そして五人は東方派出身です。熾天使は派閥の運営を円滑ならしめる義務を負っています。このため、熾天使たちはほとんど霊界を離れることのない神秘的なデル・ロウに代わり、ほとんどの時間を地上世界で過ごして俗事を統括しています。

 また、デル・ロウの側近には「死大師」(liche)と呼ばれるかつてはユーサナトス・メイジだった三人の強大なカイン人もいます。彼らは裁判官兼デル・ロウの代理人としてはたらいています。極めて非情で強大かつ狂信的な彼らは、黒手団内の数多くの秘密党派にとって恐ろしい相手となっています。死大師たちも地上世界の物事にはあまり関わらず、むしろ冥界での黒手団の活動を監督する立場にあります。

 熾天使と死大師の十三人(ワジール/wazirと呼ばれます)によって、黒手団の最高評議会が編成されており、アンテデルヴィアンに奉仕するこの派閥の活動と行く末のすべてについて決定を下しています。ただ、十三人各人の思惑が交錯して、評議会内の関係は複雑な様相を呈しています。

 評議会の下には、数多くの「能天使」(Dominions)がおり、彼らは黒手団内の秘密党派のいずれかに属しているのが普通です。実際に黒手団の主立った活動を指揮するのは、能天使たちです。また能天使たちの他にも、エノク防備の任を負い、女性だけで構成される「エリニュス教団」(Cult of Erinyes、別名:監視者)と、カマリリャにおける護法官に該当する「カーディ」(Qadi)、そして門外不出の古文書などを守り、「伝承の番人」と呼ばれる「ラーイス」(Rawis)という三つのグループが強大な権限をもって黒手団の活動を監督・指揮しています。

 能天使級の者たちの下に、一般団員が位置しています。「偽りの黒手団」で能天使をつとめている者も、「真の黒手団」においてはただの一般団員でしかないことがほとんどです。しかし、この一般団員ですらも、外界では長老格に匹敵する強力なカイン人たちなのです。団員たちは「カムート」(kamut)と呼ばれる同胞のいずれかにそれぞれ所属しています。各カムートにはサバトの一味のように専門とする活動分野があります。


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