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世界史から見るグローランサ


To Visualize Glorantha

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最終更新:2002/01/10

 グローランサは架空のファンタジー世界ですが、そのイメージの多くを地球で実際に興亡した文明や国々の風俗に負っています。ここでは、グローランサを「ヒーローウォーズ」のプレイヤーが視覚化するための助けになる資料の参照先を掲載します。書籍については、現在入手しやすい和書にかぎって記載しました。ホームページは海外のサイトも載せていきます。

 …………うーん、それにしてもやっぱりローマ関係のほうが集まりやすいですね……(^^;


オーランス人(ヴァイキング/ケルト/サクソン)

 オーランス人(ヒョルト人)は、大家族でまとまり、素朴な農耕・牧畜生活を営み、日常的に戦いが起こる社会に暮らす蛮族です。そして高度な文明を誇る大帝国に侵略されています。こうした彼らのイメージの多くは、北欧のヴァイキング、そしてローマ帝国に征服されたケルト人たちの姿を借りています。社会身分や軍制はサクソン人ふうです。

■書籍

ガリアとブリテンのケルト戦士・ローマと戦った人々(オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ)
著/ピーター・ウィルコックス 訳/桑原透 定価/\1000
ISBN: 4-88317-834-X
解説:カエサルの「ガリア戦記」に登場する勇猛な蛮族ガリア人と、その後のローマ帝国の侵略に刃向かったブリテン島のケルト人の社会・風俗がカラーイラストつきで概説されています。

サクソン/ヴァイキング/ノルマン・ブリテンへの来寇者たち(オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ)
著/テレンス・ワイズ 訳/佐藤俊之 定価/\1000
ISBN: 4-88317-835-8
解説:中世にヨーロッパだけでなくロシア、中東、果ては北米に至るまでさまざまな場所に足跡を残した果敢な北欧の冒険者ヴァイキングの風俗が説明されています。

■映像

『ブレイブハート』
監督・主演/メル・ギブソン
解説:13世紀末のスコットランド反乱を題材にした戦記スペクタクル。占領勢力に対する蜂起を描いているだけでなく、登場するスコットランド人戦士たちのかっこうは、ヒョルト人のそれにたいへんよくあっています。DVD発売中。

『13ウォーリアーズ』
監督/ジョン・マクティアナン 主演/アントニオ・バンデラス
原作/マイケル・クライトン『北人伝説』(早川文庫刊)
解説:北欧ヴァイキングによる『七人の侍』。ヴァイキングたちだけでなく、敵対する未開部族のイメージも参考になるはずです。DVD発売中。

■ホームページ

Hurstwic, a Viking Age Living History Society
http://www.hurstwic.org/
解説:ヴァイキングの歴史を正しく広め、ヴァイキングの文化を実体験することを目的とした会の公式サイト。「History」の項目にはロングハウスの内部や村落の様子など、たいへん参考になる記事が掲載されています。

NOVA Online: Vikings
http://www.pbs.org/wgbh/nova/vikings/
解説:ヴァイキングをテーマにしたテレビシリーズの公式サイト。ヴァイキングの村などのセットの映像が収録されています。


ルナー帝国(古代ローマ/メソポタミア/ペルシア)

 ルナー帝国は多種多様な文化を内包する混然とした超大国ですが、ドラゴン・パスでよく見かけられるのは移民と軍隊です。ルナー軍の姿は古代ローマ帝国の兵士たちのそれを模しています。また、北のターシュ王国で増えてきたルナー様式の邸宅や農場は、古代ローマ人の屋敷(Villa:ヴィラ)によく似ているのです。

 一方、帝国の中心であるダラ・ハッパ地方はメソポタミアの文物によく似た文化を持っています。彼らは光り輝く黄金の神像をあがめ、列柱の建ち並ぶ洗練された都市に住んでいます。

 帝国の魔道士の多くを輩出する西域カルマニアは、王を“シャー”、宗教指導者らを“マギ”と呼ぶなど(ギリシアと戦った)ゾロアスター教時代の古代ペルシアの風俗をモチーフにしています。

■書籍

ローマ軍・カエサルからトラヤヌスまで(オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ)
著/マイケル・シムキンズ 訳/桑原透 定価/\1000
ISBN: 4-88317-833-1
解説:帝政前期のローマ軍の風俗を概説しています。ルナー帝国軍のかっこうはおそらくこの時代のローマ軍をモチーフにしていると思われます。

古代ローマの歴史―ヨーロッパ文明のルーツを求めて
著/ベルナルド・ロヨラ 訳/長谷川岳男 定価/¥1400
ISBN: 4-56960-980-5
解説:服装だけでなく、ローマ帝国の建築や風景が紹介されています。ルナー属領地の景色はこんなかんじではないでしょうか。

■映像

『グラディエーター』
監督/リドリー・スコット 主演/ラッセル・クロウ
解説:序盤のゲルマン人とローマ軍との戦闘はたいへん迫力があり、サーター地方での戦争のイメージにぴったりです。その後、属州スペインやローマ市など、ルナー帝国の風景として使える映像がてんこ盛りです。DVD発売中。

『ベン・ハー』
監督/ウィリアム・ワイラー 主演/チャールトン・ヘストン
解説:往年の歴史スペクタクルの傑作。占領軍、海戦、戦車競走などなど、主人公が被征服民なだけに、参考になる映像がたくさん出てきます。DVDは未発売。

『スパルタカス』
監督/スタンリー・キューブリック 主演/カーク・ダグラス
解説:これも歴史スペクタクルの傑作。共和制時代のローマを実際に揺るがせた奴隷反乱をテーマに、剣闘士たちの戦いが描かれています。特に奴隷の処刑シーンは壮絶です。

■ホームページ

History of the Roman Legions
http://www.redrampant.com/history.html
解説:古代の軍装のファンサイトの中にあるローマ軍の服装を専門としたコーナー。イラストつきでとても綺麗ですし、何よりヤーナファル・ターニルズの神技に登場する「ヴェクシルム」というのが何なのかがわかります。


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