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グリムストーン氏族

Clan Grimstone

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2002/01/27更新 ぴろき

 以下のグリムストーン氏族は、「ヒーローウォーズ」をプレイする上でぴろきが自作した背景設定です。まあ、参考程度にどうぞ(^^


 グリムストーン(無愛想岩の)氏族はクイヴィン山地の北麓、ジョンスタウン市から東に半日ほど行ったところから広がるローシング谷の南部を版図(tula)とし、西は南北に走る高い丘陵地に面している。氏族の人口は約660人。祖農場は谷の中央を北に向かって流れるローシング川沿いにある「瀬鹿ノ庄」(せじかのしょう/Hartford Stead)である。

クルブレア族の地図

Martin Laurie, Patrick Sandberg両氏の「The Culbrea」(Ye Booke of Tentacles所収)の地図を基に自作設定を載せたもの。

 氏族の名前は、瀬鹿ノ庄近郊に鎮座する不思議な神霊石“無愛想岩/the Grimstone”に由来している。氏族の人々はこの巨石を守護神霊として崇拝している。無愛想岩は族長が身につけている石の腕輪を通して神託を伝える。氏族を構成する血筋は五つ(フロスミール、カトンテール、インガロンド、マロニル、シャルヴィ)である。

 グリムストーン氏族はクルブレア部族に属している。隣接氏族としては、ローシング谷の東にある“フクロウ飛びの峰”にはキアリング(キアの子ら)氏族、西の細長い盆地にハーストリング(ハーストの子ら)氏族、北の開けた平野にはアラマニ氏族、南側の台地にはジョルターリ氏族が住んでおり、いずれも同じクルブレア部族として同盟関係にある。特にハーストリングとキアリングとは昔から“三ヶ一”を構成して婚姻をとりかわしてきた仲である。

 “フクロウ飛びの峰”の向こう側に住むアランウィース部族のブラックオーク(黒い樫の)氏族とは、多年にわたって紛争が続いている。

 谷の北方に住むバラマーリ氏族はルナーの命令によってシンシナ部族に移らされた。また、1615年の戦争でクルブレア部族はシンシナ部族に敗北し、グリーンハフト(緑の柄の)氏族までも奪われた。南東にあるケルドン部族のカロサリ氏族との関係はかろうじておだやかに保たれているが、現在のクルブレア部族を構成する氏族は5つにすぎず、部族の往事の威勢は失われている。

 グリムストーン氏族とキアリング氏族との境目には、クルブレアの王の館がある「狐窪ノ庄」(Foxhollow:フォックスホロウ)がある。氏族間のもめ事が大きくなったときには、狐窪の王の館まで出向いて裁定をあおぐことになる。現在の玉座の主はキアリングの族長“尻尾を巻いた”ラヌルフ王(King Ranulf Turn-Tail)である。彼はスターブロウの反乱のときにルナーの《恐怖》の魔術の犠牲者となり、それ以来、臆病者の烙印を押されてしまった。ルナーは穏和なバーンター神の信者である彼を王に祭り上げたが、ラヌルフ王の真意は自らの汚点をすすぎ、他の部族に奪われた諸氏族を取り戻すことにある。


歴史

 グリムストーン氏族は、海の彼方からやってきたファラオと名乗る異邦人によって父祖の地ヒョルトランドが征服されたとき、その支配を嫌って北に新天地を求めた五つの血筋の人々から成る氏族である。移住以前には、最初の族長である“夜の友”ガースタルからガースタリング氏族と呼ばれていた。

 神代にさかのぼる彼らの祖先は、オーランスの息子であり偉大な王であったヴィングコットにしたがって圧制者の手先であった火の部族と戦った者たちである。この戦いの中で英雄ガースタルがトロウル族に味方したことから、グリムストーン氏族は伝統的に暗黒の者たちと友好的な関係を保つようになった。混沌戦争の後、彼らはヒョルト王の教導を受けて戦争と平和の均衡を保ちながら暮らすことを学んだ。

 クイヴィン山地の北麓にたどりついた先祖たちは、クリーク川へと通じるローシング川の女神に供犠をささげて肥沃な谷間の土地を授かった。最初に建設した農場の近くには、生きている岩が鎮座して開墾を邪魔していた。当時の族長であったフロスミールのハールフは岩との七つの謎かけ勝負に勝ってこの神霊と和解した。以来、この岩(いつしか無愛想岩と呼ばれるようになった)は氏族の守り神となり、やがて氏族の通称もこの岩にちなむものに変わっていった(正式な名は今もガースタリングである)

 賢者サーターのもとで諸部族がまとまったとき、クルブレア族の王にしたがっていたグリムストーンの民もまた、彼にしたがって王国の建設に力を貸した。ジョンスタウンの町はローシング川を下ってもたらされる品々でうるおった。プラックス人が襲来してきたときも、クルブレア族の団結によってこれを首尾良く撃退したことは、今も誇らしく昔語りされる逸話である。

 やがて北からルナー帝国がやってきた。悪しき教えを吹き込む宣教師や混沌の手先である謎かけ師が若者をたぶらかそうと訪れたが、グリムストーンの人々は彼らを容赦なく追い払った。しかし、黒魔術と混沌をあやつるルナーはサーターの王族を滅ぼして、クイヴィンの地を占領してしまった。

 八年前、ケルドン族の女王カリル・スターブロウがルナーに対して蜂起した。グリムストーンの男たちもクルブレアの王“木々を跳び越す者”ホフスタリングにしたがって多くがこの戦いに参加したが、族長ヘルギをはじめほとんどが戻ってはこなかった。以来、オーランスを倒そうとする月の民の圧制のもと、グリムストーンの人々は忍従の日々を送っている。


五つの血筋

 グリムストーン氏族を構成している五つの血筋は次のようなものである。

■フロスミール Hrothmir
 フロスミールの血筋は、ガースタルのただひとり生き残った息子である“焼け付く肌の”フロスミールの子孫である。ドラゴン・パスへの再移住はこの血筋が先導して行われた。昔から農夫の一族として知られ、耕す神バーンターが篤く信仰されている。もともと戦士が少ない血筋であったために、スターブロウの反乱では他の血筋よりも人的な被害が少なかった。現在、フロスミールは4つの農場を維持している。また、ここ四代にわたって族長はフロスミール筋の者がつとめており、その間サーター占領が起こるなど多事多端であったため、氏族の輪におけるフロスミール筋の発言力はとみに高まっている。

■カトンテール Cottontail
 カトンテールの血筋は、ガースタルの妹であるヨランダの子孫である。ヨランダとその三人の娘たちは氏族に綿の栽培とつむぎかたを教えた功労者である。そして、この血筋が維持する農場では綿栽培が盛んである。伝統的にこの血筋では女性の発言力が強く、特に綿畑の経営についてはカトンテールの女たちが多くを担っている。一方、牧人が多数を占めるカトンテールの男たちは、戦士たちから“女の尻に敷かれている弱虫”と見られることが多い。カトンテールの一門の長は、大地の女祭である“グラニの娘”コラルダである。

■インガロンド Ingarond
 インガロンドの血筋は、ガースタルの叔父であり高名な法の語り部であったインガルの子孫である。以来、この血筋は法の語り部や賢人を輩出している。氏族の版図外に出て見聞を広めることも一族内で奨励されており、若い男は入信儀式が終わるとジョンスタウンやボールドホームといった都市に出て山では得られない知識を学んでくるのである。反面、頑固な農夫や戦士たちの間では、“都会かぶれ”のインガロンド筋に対する見方は必ずしも好意的ではない。外に出ていないインガロンドの者は、ローシング川の上流にある農場を営んでいる。

■マロニル Maronil
 マロニルの血筋はガースタルの直系ではなく、彼の優れた近侍武士であった“亡者も恐れる”マロニルの子孫たちである。血の気の多いヒョルト人の基準から言っても特に戦いを重んじる血筋であり、優秀な戦士や冒険者だけでなく、氏族に遺恨をもたらすようなトラブルメーカーも多く出してきた。しかしスターブロウの反乱には当時の族長ヘルギとともにマロニルの男たちのほぼ全員が参加し、そのうち数人をのぞいてルナーとの戦いで全滅してしまった。加えて、現在の一門の長はイサリーズ信者の“饒舌”ボリクであるが、近侍武士の長である“月を砕く者”オルトッシが彼に並ぶ力を血筋内で発揮しているため、一族内の人間関係はあまり安定しているとは言えない。

■シャルヴィ Sjarvi
 シャルヴィの血筋は、歴史時代に入ってからガースタリングの血縁となった人々の子孫である。曙の時代にグバージの軍勢によって北の故郷を追われた難民は、当時のガースタリングの族長“ちぢれ毛”オールカーンスによって自作農として受け入れられた。以来、シャルヴィは小さいながらいろいろな専門職を出す血筋として氏族内に地位を築いてきた。一門の長である“憂い顔の”コロルが一年前に病床に伏してからは、彼の姪である“白鳥の”マルタが近侍として内なる輪に加わっている。

*グリムストーンの内なる輪 The Inner Ring

“ハルデルの息子”アレバルド、族長、42歳 Alebard Haldelsson フロスミール筋
 帝国との戦いで死んだ先代の族長ヘルギの甥にあたる。反乱後のルナーの弾圧を巧みにかわして氏族を存続させた功労者だが、武芸より弁舌に頼りすぎると戦士たちの間ではやや評判が悪い。すべての父オーランス/族長ダールの帰依者。

“グラニの娘”コラルダ、大地の女祭、46歳 Koralda Granisdotter カトンテール筋
 大地の寺院を守っている豊満な中年の女性。十人の子供を育て上げた母親である。日中は寺院の菜園で農作業をしたり、人々の相談事に応じたりしている姿がよく見られる。すべての母アーナールダ/主婦オレインの帰依者。

“樫の賢人”ベルカール、法の語り部、36歳 Belkar Oakensage インガロンド筋
 アレバルドの親友であり腹心。先代族長ヘルギに若くして近侍に任じられた逸材。本人はいたってマイペースな性格。ランカー・マイ/知る者ランカーの賢者(帰依者)。

“饒舌”ボリク、商いの長、34歳 Bolik Smoothtongue マロニル筋
 二つ名のとおり非常に弁舌巧みな天性の商人。交渉人としても有能で、重要な使者に任じられることが多い。派手好みなところが評価の分かれるところ。イサリーズ/夜の友ガースタル(*)の帰依者。
(*) 英雄カルト。暗黒の勢力との交渉や取引を加護する。

“白鳥の”マルタ、癒し手の長、40歳 Marta Whitebird シャルヴィ筋
 癒しの館に詰めている若い癒し手たちをまとめている華奢で清楚な婦人。ほぼいつでも患者の手当にあたるか、農場をまわって子供たちの体調を見るかしている。チャラーナ・アローイ/プランジャラの帰依者。

“嵐の声”エイヨルフ、嵐の司祭、36歳 Eijolf Stormvoice フロスミール筋
 スターブロウの乱後、しばらくケロ・フィン山に巡礼の旅に出ていたが、三年前に帰郷して復興した嵐の寺院の守り手となった。少し神がかった感のある頑丈な男。雷鳴轟かすオーランス/大いなる嵐オホーランスの帰依者。

“ジョタランの娘”イルサ、川の女祭、37歳 Irsa Jotaransdotter カトンテール筋
 漁師の一員としてずっと暮らしてきた野性的な女性。祭事のとき以外はたいてい川で作業をしており、言われなければ聖職者だとは思えない。すべての母アーナールダ/エンギジの孫娘ローシングの帰依者。

*その他の著名人

“月を砕く者”オルトッシ、戦の群の長、34歳 Ortossi Mooncrasher マロニル筋
 氏族の近侍武士たちをまとめる燃えるような赤毛の勇士。多くの同胞を奪った帝国をたいへん憎んでおり、氏族内の反ルナー強硬派の筆頭でもある。冒険者オーランス/冒険者デストールの帰依者。

“刻まれたる”シグルフ、剣匠、55歳 Sigwulf the Engraved 血族なし
 三代の族長にわたって仕えてきた歴戦の近侍武士。一年前に近侍としての役は解かれたが、現在も瀬鹿の訓練場で氏族の若者たちを鍛えている。二つ名の由来は額にある十字の烙印である。フマクト/剣のヒューの“鞘におさめられた”剣(族長に仕える帰依者)。

“赤銅肌の”ビャルニ、赤鍛冶、40歳 Bjarni Bronzeskin インガロンド筋
 氏族随一の鍛冶職人。近侍武士をはじめとする名だたる男たちの武具は彼の手になるものである。瀬鹿の川向こうにある農場で娘夫婦と暮らしている一刻者である。骨の鍛冶グストブランの帰依者。

族長の系譜(抄)

“夜の友”ガースタル Garstal Night-Friend(神代)
 氏族の開祖。太陽帝国の残党と戦うためにトロウルと同盟した。

“焼け付く肌の”フロスミール Hrothmir Fieryskin(神代)
 最後まで生き残ったガースタルの唯一の息子。四つの血筋を氏族としてまとめあげた。

“ちぢれ毛”オールカーンス Orlkarnth Twist-Hair(400年ごろ)
 グバージ戦争期の族長。後にシャルヴィ筋となる北の難民を受け入れた。

“石を縛る”ハールフ Harlf Stonebonder(1316-1327)
 ドラゴン・パス再入植のときの族長。無愛想岩を手なづけた。

“鉄の骨”バラントール Balantor Ironbone(1588-1602)
 サーター崩壊の際の族長。ダゴーリ・インカースのトロウルから手に入れた“鉄の骨”という名のメイスを戦いで用いたことからこの名がある。勝利者オーランスの丘の麓でルナー軍と戦ったときに重傷を負い、その翌年に死んだ。“鉄の骨”はこの戦場で失われ、今も発見されていない。

“古傷の”ヘルギ Hergi the Scarred(1602-1613)
 顔面を横切るように大きな傷跡があったためこう呼ばれた。カリル・スターブロウの反乱に戦士たちとともに参加し、そのまま戻ってこなかった。勇猛な戦士として周辺に名高かったその死は、氏族に大きな衝撃をもたらした。

“ハルデルの息子”アレバルド Alebard Haldelsson(1613-)
 現在の族長。多難な占領時代の中で氏族存続に腐心している。


近年の歴史

“樫の賢人”ベルカールの覚え書き、1621年海の季

1613年

1614年

1615年

1616年

1617年

1618年

1619年

1620年


瀬鹿ノ庄 Hartford Stead

 グリムストーン氏族の祖農場であり、氏族長の館がある瀬鹿ノ庄は、ローシング川の上流沿いに広がる肥沃でなだらかな平野に横たわっている。ローシング谷の出口を東西に走る街道までは川舟に乗って半日ほどで到着できる。人口は150人ほどだが、冬を除けば外来の人々でいつもにぎわっている。人通りが絶える冬になると、藍の山脈の向こうからやってくるトロウルの商人が時折姿を現すこともある。

 農場の周りはおおむね平坦で、牛や羊が放牧されている牧草地と豊かな麦畑が広がっている。ただし西に行くにしたがっていくぶん標高が高くなっており、豚が放し飼いにされている高台の林を抜けた先にはオーランスに捧げられた寺院が設けられている。一方、農場の東の河畔には渡し場と漁師の家々があって農場に新鮮な川魚をもたらしている。また、少し村はずれにある雑木林の中には、氏族名の由来ともなっている守り神“無愛想岩”が鎮座しており、その素朴な祭壇には一年を通して供物や花輪が絶えない。

 農場は丸石と泥炭を盛り上げてつくった高い石壁で四方をぐるりと囲まれている。石壁の川側(東)と山側(西)にはひとつずつ広い門が堀の渡し板とともに設けられている。このほかにも三つの通用門があいている。

 石壁の中は、族長の館を中心に八棟の藁葺きの長館が建っている。この周りに作業小屋、小作人たちの住む小屋が建ち並んでおり、さらに寺院や施設が混じって設けられている。農場の中央付近には高い見張り台が立てられており、夜昼問わず近侍武士が詰めて襲撃に対する警備を怠りなく行っている。

瀬鹿ノ庄の地図

▽石壁内

a) 族長の長館 Chief's Longhouse
 農場の中心である大きな長館。族長の一家と近侍武士たちが暮らしている他、いろいろな集まりはここで開かれる。

b) 真実の寺院(ランカー・マイ) Temple of Truth
 Y字形に三つの翼を持つこの建物には、法の語り部をはじめ筆記のすべを知る学者たちが詰めて知識の収集と研鑽を行っている。

c) 癒しの館(チャラーナ・アローイ) Healer's House
 緑色の屋根を持つこの大きな建物の中では、白い衣に身を包んだ癒し手たちが病人やけが人に献身的な看護を日夜続けている。

d) 市場(イサリーズ) Market
 晴れの日になると、イサリーズに捧げられた祠を脇に備えるこの広場では旅の商人や地元の人々が開く屋台や露店が軒を連ねて大いににぎわっている。

e) 訓練場(フマクト) Training Ground
 近侍武士や氏族の男たちが武芸の鍛錬にはげむ屋外の訓練場。死の神フマクトに捧げられた寺院が正面に設けられて供犠を受けている。

f) 厩舎(レダルダ) Stable
 氏族の馬が納められて世話されている。馬をかたどったシンボルがあるこの建物は、馬を司る女神レダルダの社も兼ねている。

g) 見張り台 Watchtower
 農場の周りを一望できる高い櫓。常時誰かが詰めている。緊急時には脇にある木製の板が鳴らされて農場に急を報せるのである。

▽石壁外

1) 嵐の寺院(オーランス) Storm Temple
 円形に石の列柱が並べられた天井のない寺院。いくつか置かれた石積みには凧や吹き流しが結わえつけられて、風を受けていつもはためいている。残念ながらルナー帝国によってオーランス信仰は禁じられているため、ここでの祭儀はとどこおりがちである。

2) 大地の寺院(アーナールダ他) Earth Temple
 麦畑の野の真ん中に立てられた正方形の木造寺院。農夫や牧人たちが日々の仕事の行き帰りに祈りを捧げていく姿が見られる。

3) 耕しの社(バーンター) Plowing Shrine
 大地の寺院から少し離れた畑作地のそばに置かれた神像の祠。耕作の祝福を祈るために、農場で一番上質な鋤が供えられている。近年、社を拡張しようという意見が高まっている。

4) 無愛想岩の社 Shrine of the Grimstone
 無愛想岩が鎮座している前には、祭壇を備えた祠が設けられている。毎年、嵐の季に一回、岩に対する感謝の祭りがしめやかに開かれる。

5) 河の社(ローシング、ポヴェリ) Shrine of the River
 漁師の家々に隣りあうようにして置かれている古い社。川の女神ローシングと漁業の神ポヴェリが並んで祀られている。漁獲の一部はこの社に奉納されている。

6) 夜の洞穴(アーガン・アーガー) Nightcave
 川沿いの道から脇に入ったところに林に囲まれてあいている浅い洞穴。奥にはアーガン・アーガーの祭壇がひっそりと設けられている。普段は供犠がささげられることもない。


Clan Generatorの結果

 イサリーズ社の公式サイトに掲載されている「Clan Generator」によってグリムストーン氏族のデータを作成した。以下はその結果である。上記の設定はこれをふまえている。

主要経済:貢納
寺院:オーランス
社:フマクト
人気があるその他の神々:アーガン・アーガー、イサリーズ、ヴィングコット
トゥーラの規模:150ハイド(約8.5km四方)
土地使用率:
穀物:20%(30ハイド)
家畜:60%(90ハイド)
狩猟:20%(30ハイド)
人口:660
近侍武士:8
フュルド:264
目的:平和(4) 征服(3) 反ルナー(3)
   [繁栄(3) 蜂起(3) 正義(1) 栄誉(1)]
価値観:信心(4) 気前よさ(3) 勇気(3)
財産値:14
脅威値:13
士気値:12
魔術値:17
奴脾:なし
氏族の種類:中道
ルナーとの関係:1
昔からの同盟相手:ウズ
ドラゴンに対する態度:中立
敵:
昔からの敵:太陽崇拝者
最近の敵:プラックス人
隣人:掠奪をかけてくる

氏族略史

 我らの伝承はオーランスが“風”の自由を勝ち取るために男たちを軍勢にしたときまでさかのぼる。我らはバーンターが雄牛で畑を耕すすべを教えてくれたときにオーランスのもとに集った。我らが加わったのは“言葉の神”イサリーズが率いる“旅する氏族”であった。そして我らがもっとも激しく戦ったのは、死せる皇帝の継ぎ手である火の部族との戦いだった。

 ヴィングコットが滅びた氏族の民をかくまうように言ったとき、我らはそれにしたがい、彼らに自分と同じ権利を与えた。かくして農夫たちは自由人となり、戦士らは近侍武士と呼ばれたのである。

 ヒョルト王が示した戦と平和の生き方を聞いて、我らがとったのは中道の暮らしであった。我らのもっとも重要な味方はウズと呼ばれることを好むトロウルたちだった。

 ロカマヤドンがやってきたとき、我らはどれほどの犠牲が出ようとも最後まで彼と戦い続けた。だが、アーカットが来たときにも、彼を助けることはしなかった。ドラゴンキル戦争で我らが得た教訓とは、オーランスの教えに逆らうことは何にせよ悪であるということだった。そして我らがドラゴン・パスに移住したのは、ファラオを憎んでいたからだった。

 近年で最大の敵は、我らの富を奪おうとするプラックス砂漠の遊牧民どもだった。

 部族を組むことに我らが同意したわけは、その王の気前が良かったからである。そして、サーター王をたたえるのは、彼が諸部族を団結させたからである。

 かくして、ルナーの宣教師どもがやってきたときには我らはきゃつらを皆殺しにした。ルナー帝国との多年にわたる戦いでは、熱狂的とはいわぬまでも、誉れ高く戦い抜いた。そして、ルナー人どもが勝利したときには、再起のときを待つべく雌伏することを選んだのである。

 オーランス人の王が不在の間に、多くの氏族がおたがいに争いあった。我らもまた、神々を信じぬテルモリ族の輩を討伐した。

 カリル・スターブロウが蜂起の加勢を頼む使いを送ってきたとき、我らは持てるすべての戦士たちを送り出した。だが、蜂起は失敗した。かいらいの王テマーティンが即位したとき、我らは不本意ながらも彼に忠誠を誓ったのである。


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