Rune-line

地図解題


(3)古サーター周辺(p.270)
Notable Points of Dragon Pass

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2002/01/04 ぴろき

 「ヒーローウォーズ」のp.270に掲載されている地図の各地名について、現在までにわかっていることを述べます。プレイの参考にしてください。

 なお、ここで挙げられていない地名については、今のところ特に設定がありません。ナレーターとプレイヤーで自由に想像力をはたらかせて設定を決めるとよいのではないでしょうか☆

*内容にヌケがありましたら、ご一報くださるとうれしいです。


地域区分

ヴォルサクサール Volsaksar
 ドラゴン・パスの南東部、サーターの南、ヒョルトランドに通じる途中にある平野と丘陵の国。ヴォルサクシランドとも呼ばれます。ここの諸部族を統合する上級王ブライアン王はホワイトウォール市にたてこもって帝国に立ち向かい続けています。
古サーター Old Sartar
 クイヴィン山麓一帯のこと。かつてボールドホームを中心にサーター王国が栄えた地域。
ファーポイント Far Point
 アルダチュール市をはじめとする北サーターの地方。サーター王国ともターシュとも一線を画したオーランス人部族が暮らしています。彼らは王国末期にサーター王国に参加しましたが、今は親ルナーの独立勢力になっています。
スタッグランド(拝領地)  Stagland
 “狼の地”とも。マボダー族が1607年にテルモリ族によって滅ぼされた後、テルモリを討伐したアガー人の傭兵隊長ジョムズに皇帝から与えられた領地です。


主要な地勢

藍の山脈 The Indigo Mountains
 ドラゴン・パスの北東部に位置する峻険な山地。ここを越えるとトロウルの王国ダゴーリ・インカースが横たわっています。山麓にもあやしげな森林地帯が広がっており、あまり人が立ち入る一帯ではありません。
アップランド湿原 The Upland Marsh
 1383年、突如として出現した広大な湿地帯。中にはゾンビをはじめアンデッドがうろついており、周囲の住人にとってたいへんな脅威となっています。これはワームの友邦帝国の生き残りである死霊術師ディレクティがつくったといわれており、リスメルダー族やダックの戦士たちは今も湿原の中で生きている彼を討伐することを大目標としています。
嵐の山脈 The Stormwalk Mountains
 “嵐歩む山脈”とも。サーター地方から果てはヒョルトランドの南端まで南北に向かって走る巨大で天をつくほど高い連峰。マニリア地方とプラックスの砂漠をへだてています。中腹より上は森林に覆われており、最高峰の「嵐ヶ峰」は嵐の神々の聖地として崇められています。
クイヴィン山脈 The Quivin Mountains
 高峰クイヴィン山を中心とする険しい山地。この真ん中にボールドホームの都はあり、かつてはサーター王国の中心地でした。この周辺にはヒョルト人が数多く住みついています。
琥珀の平原 Amber Fields
 「陽の天蓋領」周辺の広い平野部。ヴォルサクサール地方とアップランド湿原周辺をつなぐ位置に広がっています。イェルマリオ教団がサーター五代目の王ターカロールからこの土地を拝領しました。
ザ・クリーク The Creek
 ドラゴン・パス東部から西に流れ、ザ・リバーに合流する河川。エンギジとともに天から降り下った水の神です。
ザ・ストリーム The Stream
 ドラゴン・パス南東部から北西に流れ、ザ・リバーに合流する河川。エンギジとともに天から降り下った水の神です。
ザ・リバー(エンギジ川) The River(The Engizi)
 ドラゴン・パスの北東端にある不思議な「落天湖」(天の穴から常時滝が降り注いでできた湖)を水源とし、ドラゴン・パスを北東から南へ貫通して流れる巨大な河川。もともとエンギジ神は神代に天空へ攻め上った水の神でしたが、戦いに敗れて地上に叩き落とされました。
スネークパイプ・ホロウ The Snakepipe Hollow
 “スネークパイプ盆地”、サーター語では“ギニジ”とも。神代以来の混沌の巣窟であり、封じ込められた混沌の化け物が無数の洞窟の中で今もうごめいています。ドラゴン・パスで最大級に危険な場所であり、周辺に住むファーポイントの部族は注意をおこたることはありません。
ドナルフ平原 The Donalf Flat
 古サーター地方とファーポイント地方を結ぶ広い平野部。ヒョルト人のディナコリ族が住んでいます。
ドワーフラン Dwalfrun
 ファーポイント地方とターシュ地方を隔てる幅の広い渓谷。西にはドワーフ鉱山、東にはスネークパイプ・ホロウをひかえています。


街道(太線、点線)

王の道 The King's Road
 建国王サーターが都市をつなぐために建設した石畳の美しい街道。ホワイトウォールからボールドホームジョンスタウンと連絡し、デンジャーフォードで終わります。サーター五代目の王ターカロールによって道沿いに盗賊よけの砦がいくつも築かれましたが、現在はルナー帝国の傭兵隊長サニュエル男爵に支配されています。
パヴィス街道 The Pavis Road
 トーカン最後の砦から東に伸びる街道。プラックス平原の北部をまっすぐ東に向かい、プラックスの東端、大河のほとりにあるサーター都市パヴィスに到着します。プラックス地方にある唯一の街道です。
よきエールの道 Goodale Path
 ルーンゲート砦からクァックフォードの町に至る南北の街道。良質のエール酒を産するリスメルダー族の土地を通り、多量の酒樽が毎年通っていくことからこの名があります。


都市、大きな町、砦(■印)

アップルレーン Applelane
 “林檎の小路”の意。ジョンスタウンからルーンゲート砦に至る渓谷沿いにある村落。そんなに大きくない集落なのですが■印になっているのは、おそらくここが「ルーンクエスト」でもっとも有名なシナリオ集「アップル・レーン」の舞台になったからでしょう。ここの質屋の主グリングルは実はサーター地方のイサリーズの大司祭であり、スターブロウの反乱の最高幹部だった人物です。
アルダチュール Alda-Chur
 ファーポイント地方の中心となる都市。ヴァンタロス族の“鉄拳”ハーヴァーが“アルダチュール公”を名乗って、ルナー帝国の支援のもとで、ここから周辺の諸部族を支配しています。ルナー軍も相当数進駐しており、何かと政情不安な中南部の要となっています。
アローン Alone
 “孤立”の意。もともとは1583年に、ルナーの手に完全に落ちたターシュからの亡命民を受け入れるためにサーターのテラサリン王によって作られた都市でした。しかし、東にトロウルの王国ダゴーリ・インカースや巨人の住む花の谷などをひかえているため、危険が絶えません。ルナー帝国によって陥落してからも、ルナーの守備隊が常時駐留して警戒にあたっています。
ウィルムズカーク Wilmskirk(Wilms-Church)
 “ウィルムズの寺院”の意。“ウィルムズチャーチ”とも。1476年、サーター地方で一番最初につくられた都市。これ以前にはヒョルト人たちは都市というもの自体を知りませんでした。建設を主導したのは賢者サーターとその親友であったウィルムズという男でした。ウィルムズは今もサーター地方の職人や工芸家たちに信奉されています。
クァックフォード Quackford
 “アヒルの渡し”の意。大河ストリームを渡ってダック谷に入る渡河点にある町。アップランド湿原の南側に出るための通過点としてにぎわっています。「よきエールの道」の南端でもあります。
グラスウォール砦 Glasswall
 “ガラスの壁”の意。混沌の巣窟スネークパイプ・ホロウを見下ろす位置にある砦。
クリアワイン砦 Cleawine
 1300年ごろ、ドラゴンキル戦争以来はじめてクイヴィン山麓にやってきたコリマー氏族のヒョルト人たちは、丘の上にあった古い砦を直して根拠地としました。これがクリアワイン砦のはじまりです。この名前は、コリマー氏族は淡い黄色をしたブドウの果樹園をつくり、冷たく澄んだワインをつくったことに由来しています。
グレイドッグ亭 The Greydog Inn
 リスメルダー族のグレイドッグ氏族は上等なエール酒をつくることで知られています。グレイドッグ亭は「よきエールの道」の途中にある有名な宿り場であり、リスメルダーの男たちや旅人らが酒でのどを潤します。
ジャルドンキル砦 Jaldonkill Fort
 ジャルドンとは、プラックスの遊牧民が崇める不死の英雄です。彼は何度殺されても戦いのたびによみがえってくるといわれています。この砦は「ジャルドンを殺す」という名のとおり、プラックス人の襲来に対する防衛線としてつくられました。
ジャロラー砦 Jarolar Keep
 サーター第三代“足長の”ジャロラー王にちなんで名付けられた砦。
ジョンスタウン Jonstown
 1480年、クイヴィン山脈の北麓に住む諸部族がテルモリ族の襲撃に悩まれていたとき、賢者サーターはテルモリ族との和平を実現し、彼らの長である“鎖帷子の”ジョンという男の信頼を得ました。こうして建設されたのがジョンスタウン市です。ここにはドラゴン・パス最大級の「知識の寺院」があり、ジョンスタウン文書と呼ばれる膨大な書庫で知られています。
スウェンズタウン Swenstown
 1486年、バルコス族の戦士“跳ね足の”スウェンが、プラックスの遊牧民に悩まされていた諸部族をまとめるために賢者サーターに願い出て建設した都市。プラックスに向かう交易の始点でもあり、現在では帝国に刃向かう者たちが逃げ込む場所としても知られています。
ターカロール砦 Tarkalor Keep
 サーター第五代“トロウル殺し”ターカロール王にちなんで名付けられた砦。
ツーリッジ砦 Two-ridge
 “二つの尾根”の意。古サーター北端の高台に建てられた砦。
ティンク Tink
 ドラゴニュートの都市ドラゴンズ・アイに近い荒れ果てた村。しかしワームの友邦帝国の生き残りである“あらゆる言語の話し手”フォラン・ファロシュというゴーストが犠牲者の肉体に憑依してこの村に住みついています。
デンジャーフォード Dangerford
 “危機の渡し”の意。クリーク川を渡し、古サーター地方とファーポイント地方を結ぶ交通の要衝です。王の道の北の終端でもあります。
トエナ砦 Toena
 ケルドン族が暮らすトエナ渓谷に立つ砦。
トーカン最後の砦 Torkan's Last Fort
 トーカニ族の英雄であるトーカンが戦死したと伝えられる砦。パヴィス街道古サーターおよびファーポイント地方を結ぶ位置にある交易の拠点でもあります。
ハーベスト・ホーム Harvest Home
 “収穫の館”の意。ダック谷と西の都市ダックポイントを結ぶ位置にあり、北にすぐ危険なアップランド湿原をひかえています。リスメルダー族とダックによって守られています。
陽の天蓋寺院 The Sun Dome Temple
 日没の間際に輝く残光の神イェルマリオを崇める黄金の傭兵戦士団が領する「陽の天蓋領」の中心にあるドーム状の黄金聖堂を持った大寺院。サーター第五代ターカロール王によってここへの定住を許されて以来、イェルマリオの聖戦士たちはかたくこの寺院を守ってきています。
フェイムグレイブ Famegrave
 “誉れある墓所”の意。ウィルムズカークから西に向かう街道の途中にある町。南には肥沃なゴラン谷が広がっており、ロカエム族が暮らしています。
ブルーボア砦 Blueboar
 “青イノシシ”の意。ドナルフ平原に建てられた砦。ディナコリ族の拠点です。
ヘロングリーン Herongreen
 “緑の鷺”の意。ファーポイント地方の入り口に位置する町。
ボールドホーム Boldhome
 “剛胆の館”の意。旧サーター王国の首都。1492年に賢者サーターが偉大な奇跡を起こして一夜のうちに建設した都で、クイヴィン山の峰に連なるようにして広がる難攻不落の要所です。市内の各地区は人間だけでなくトロウルなどの異種族にも割り当てられていました。現在はルナー帝国によって占領されており、親ルナー派の僣王テマーティンがかつてのサーター王の宮殿に居座っています。
ホワイトウォール Whitewall
 “白き壁”の意。その名のとおり白亜の城壁で囲まれた要塞都市です。ヴォルサクサール地方の中心であり、ヴォルサクサールの上級王であるブライアン王がここに立てこもってルナー帝国に抵抗を続けています。オーランス人最後の砦としてルナー帝国はここの攻略に血眼になっています。スターブロウの反乱の首謀者であるカリル女王もここに亡命しているといわれています。
ラウンドストーン Roundstone
 “丸石”の意。サムバリ族が暮らす扇状地にある町。
レッドカウ砦 Redcow
 “赤い牝牛”の意。クリーク川沿いに建てられ、何本もの街道をつなぐ位置にある交通の要衝です。
ルーンゲート砦 Runegate
 “ルーンの門”の意。サーター地方の山岳部に西から入るための要害で、1602年のルナー大侵攻のときには最前線となりました。このとき、リスメルダー族、コリマー族、マラニ族の戦士たちがこの砦にこもって奮戦しましたが、来襲した混沌の怪物クリムゾン・バットによって全滅の憂き目を見ました。


町と村落(●印)

エンゴリ砦 Engoli
 アルダチュールの東、ザ・リバーの支流沿いにある砦です。
グッドフォーク Goodfork
 “よき三叉路”の意。サーターの三つの都市(ボールドホームスウェンズタウンウィルムズカーク)に分岐する街道の交差点であり、宿場町としてにぎわいを見せています。
スタッグウッド Stagwood
 “鹿の森”の意。陽の天蓋領内にあり、ホワイトウォールに続く街道の途中にあります。
ツートップ Twotop
 「デストールの丘」の麓にあるヴォルサクサール地方の宿場町で、古サーター地方とホワイトウォールを結んでいます。
ドワーフフォード Dwarfford
 “ドワーフの渡し”の意。ザ・リバーを渡ってサーターからターシュ地方に抜ける渡し場に位置する村落です。
レッドバード Redbird
 “赤い鳥”の意。ジョンスタウンからルーンゲート砦へ、雷の丘を通って東西に通じる街道の途中にある宿場町。
ロードエンド Roadend
 “道の終わり”の意。サーター地方からホワイトウォールに抜ける街道沿いにある宿場町。


聖地(各種ルーン印)

古の風の寺院 Old Wind Temple
 一見すると絶えず強風が荒れ狂う貧相な谷間にしか見えませんが、実は風の壁でつくられた神秘的な寺院です。秘密の魔法の扉を抜けるとこの寺院の内部に入ることができ、オーランスの高位の信者たちが隠遁と信仰の日々を送っています。
オーランス勝利の丘 The Hill of Orlanth Victorious
 “勝利者オーランスの丘”とも。神代の終わり頃、オーランスが「光持ち帰りし者たちの探索行」に旅だつ出発点となった神聖な丘。ただし今はルナー軍によって占領されてしまっています。


奇妙な場所

大蜂の巣 Wasp Nest
 巨大なスズメバチを乗騎とする小人族が暮らしている山間の集落。彼らについてはよくわかっていません。
ジャルドンの憩い Jaldon's Rest
 プラックスの不死の英雄ジャルドンの墓所。木の杭の先にレイヨウの頭蓋骨を載せただけのものですが、もう何百年もその形を保っています。彼は戦いが起こるたびによみがえるといわれており、実際に何度もドラゴン・パスに来襲してきました。
ディレクティの廃墟 Delecti's Ruin
 アップランド湿原の主だといわれる不死の死霊術師ディレクティが住んでいると信じられている巨大な廃墟。実際にたどりついた者たちの報告によれば、まったくの無人であったといいます。しかしほんとうのところは定かではありません。現にアンデッドは湿原から沸き出し続けているのですから。
ドラゴンズ・アイ Dragon's Eye
 ドラゴニュートたちが暮らすドラゴン・パス最大の集落。奇妙きわまりない建物が連なるようにして建っており、そこに入った者は出てこられないことで知られています。ドラゴニュートの王である「超王」が暮らしているのもここですが、その姿を見た者は最近ではいません。
ドワーフ鉱山 The Dwarf Mine
 異種族との取引を容認する開手主義異端派のドワーフ(モスタリ)が住むといわれる大洞窟。法外な対価で貸し出される品物は、石のゴーレムであるジョランティをはじめ、マスケット銃や大砲といったオーバーテクノロジーなものまであります。
花の谷 The Flower Vale
 一面に無数の花々が花開く谷。昆虫も多い。トロウルや巨人がうろついているため、人間が入ることはめったにありません。東にはトロウルの王国ダゴーリ・インカースをひかえています。


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